
日本でも少なくないことが明らかになってきた遺伝性乳癌。BRCA1/2遺伝学的検査が昨年、既発症の遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)高リスク患者に対して適応拡大され、遺伝性乳癌に対する治療や2次予防が進むことが期待されている。その一方で、乳癌治療における遺伝子パネル検査が十分に機能していないとの指摘もある。
4月8日から10日までWEB開催された第121回日本外科学会定期学術集会のシンポジウム「乳癌治療において遺伝子コンパニオン診断をどの時点で行いどう生かすか」では、乳癌治療におけるBRCA1/2遺伝子検査、およびコンパニオン診断としての遺伝子パネル検査の現状や課題について、5人の演者が報告した。司会は京都大学乳腺外科の 戸井雅和氏と東京大学乳腺内分泌外科の田辺真彦氏。