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エリアレビュー◎WCLC 2020(IO)
非小細胞肺癌の1次治療は免疫療法と化学療法の併用を軸に長期生存を目指す
ICI併用療法におけるCTLA-4阻害薬の役割は長期フォローアップが必要

2021/03/01
和歌山県立医科大学内科学第三講座(呼吸器内科・腫瘍内科)教授 山本 信之 氏

 ドライバー遺伝子異常のない非小細胞肺癌(NSCLC)において、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)を用いた併用療法の有用性が報告されている中、CTLA-4阻害薬の役割については議論が続いている。PD-L1発現(TPS)が50%以上の進行NSCLCの1次治療として、PD-1阻害薬ペムブロリズマブとCTLA-4阻害薬イピリムマブの併用療法は、ペムブロリズマブとプラセボの併用に比べて有意な生存延長を認めないことが、第III相試験のKEYNOTE-598試験で示された。

 一方、ペムブロリズマブと化学療法の併用は、PD-L1の発現状態に関わらず生存を延長することが、第III相試験であるKEYNOTE-189試験の観察期間4年の結果で確認されている。

 また周術期治療について、ICIによる新たな知見が加わった。術前治療としてPD-L1阻害薬アテゾリズマブの投与は病理組織学的に有効である可能性が、第II相試験であるLCMC3試験で明らかになった。

 悪性中皮腫に関しても、再発例に対するPD-1阻害薬ニボルマブ単剤の有効性を検討した初めての無作為化第III相試験のCONFIRM試験が行われ、プラセボと比較して有意な生存延長が示された。

 IASLC 2020 World Conference on Lung Cancer(WCLC 2020)で発表された、これらの試験結果および既報の臨床試験データから、今後のNSCLC、悪性中皮腫の治療について、和歌山県立医科大学内科学第三講座(呼吸器内科・腫瘍内科)の山本信之氏に解説してもらった。
(まとめ:日経メディカルOncology編集部)


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