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エリアレビュー◎ASCO GI 2021・大腸癌
大腸癌の遺伝子変異を病理画像から高精度で予測
HE染色の段階で最適な治療をより早く提供できる可能性

2021/02/10
国立がん研究センター東病院消化管内科長 吉野 孝之 氏

 2021 Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI 2021)では、病理画像から遺伝子異常を読み取ることを目指すvirtual sequencing(VSQ)プロジェクトから、大腸癌についての画期的な発表があった。

 VSQにより、次世代シーケンシング(NGS)を用いた遺伝子パネル検査を行わなくても、進行大腸癌においてBRAF V600E遺伝子変異と高度のマイクロサテライト不安定性(MSI-H)の状態を適切に予測できる可能性が示された。組織を採取し、HE染色を行った段階で遺伝子異常の情報が得られるようになれば、患者がより早く最適な治療を受けられる可能性がある。

 また、MSI-Hまたはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)の進行大腸癌に対し、抗PD-1抗体ペムブロリズマブと化学療法を比較した第3相のKEYNOTE-177試験では、無増悪生存期間(PFS)に続き、ランダム化割り付けから2度目の増悪または死亡までの期間(PFS2)も延長することが明らかになった。

 これらの試験の解釈と日本の臨床における意義について、VSQプロジェクトならびにKEYNOTE-177試験の共同研究者である、国立がん研究センター東病院消化管内科長の吉野孝之氏に解説してもらった。


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