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学会リポート◎日本肺癌学会2020
PS不良患者に対する肺癌の薬物療法はどこまで可能か?
変化しつつある治療戦略を薬剤ごとの観点から議論

2020/12/16
森下紀代美=医学ライター

 肺癌の薬物療法の治療選択肢が拡大する中で、PS不良例に対する治療戦略も変わりつつある。

 11月12日から14日まで現地とウエブのハイブリッド形式で開催された第61回日本肺癌学会学術集会のワークショップ「PS不良患者に対する薬物療法 to treat or not to treat」では、細胞障害性抗癌剤、EGFR-TKI、EGFR遺伝子変異以外のドライバー遺伝子異常の治療薬、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)といった薬剤ごとの観点から、PS不良患者に薬物療法を行うべきか、行うべきではないのか、各治療のエキスパートが講演した。座長は、順天堂大学大学院医学研究科呼吸器内科学の高橋和久氏と飯塚病院呼吸器腫瘍内科の海老規之氏。

 海老氏は「世界に類を見ない高齢化社会を迎える日本では、肺癌患者のさらなる増加が予想されている。合併症、臓器機能障害、認知機能、身体機能など、さまざまな要因から、若年者とは異なる治療戦略が今後求められると考えられる。高齢者=PS不良ではないが、高齢者肺癌の増加により、さまざまな問題を抱える症例が増えることが予想される」と話した。

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