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エリアレビュー◎ESMO2020・乳癌
unmet medical needsが高いトリプルネガティブ乳癌の治療がICI併用療法とADCで前進
アテゾリズマブの併用療法ではnab-パクリタキセルとパクリタキセルで逆の結果に

2020/11/20
大阪国際がんセンター 乳腺・内分泌外科主任部長 中山 貴寛 氏

 9月19日から21日まで開催された ESMO VIRTUAL CONGRESS 2020(ESMO2020)では、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)の臨床を変える可能性がある報告が相次いだ。

 早期TNBCの術前療法として、抗PD-L1抗体アテゾリズマブとnab-パクリタキセルの併用療法を評価したIMpassion031試験では、PD-L1の発現状態に関わらず、病理学的完全奏効(pCR)率が改善することが報告された。

 進行TNBCの1次治療では、アテゾリズマブとnab-パクリタキセルの併用療法を評価したIMpassion130試験から、すでに報告されている無増悪生存期間(PFS)のポジティブな結果に続き、全生存期間(OS)もPD-L1陽性患者で7.5カ月延長することが示された。一方、アテゾリズマブとパクリタキセルの併用療法を評価したIMpassion131試験は、期待に反し、PFSの延長は認められない結果となった。これら3件の試験には日本からも参加している。

 また3次治療以降の治療として、抗体薬物複合体(ADC)sacituzumab govitecanを評価したASCENT試験では、PFS、OSともに大きな差をもって延長することが報告された。

 これらの試験の解釈と臨床に与える影響について、大阪国際がんセンター乳腺・内分泌外科主任部長の中山貴寛氏に解説してもらった。
(まとめ:日経メディカルOncology編集部)


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