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エリアレビュー◎ILCA2020・肝癌
アテゾリズマブ+ベバシズマブ登場で転換期に入った進行HCCの薬物療法
増えた治療選択肢をいかにうまく使うか

2020/10/13
金沢大学先進予防医学研究センター准教授 山下 竜也 氏

 進行肝細胞癌(HCC)の薬物療法が転換期に入った。切除不能HCCに対する初の免疫療法として、抗PD-L1抗体アテゾリズマブとベバシズマブの併用療法が日本では2020年9月25日に承認された。

 9月11日から13日までWEBで開催されたILCA 2020 Virtual Conference(ILCA2020)では、アテゾリズマブとベバシズマブの併用療法を評価したフェーズ1bのGO30140試験とフェーズ3のIMbrave150試験の検討から、治療開始後6週時点でのαフェトプロテイン(AFP)値の低下が効果予測のバイオマーカーとして有望で、実地臨床でも応用できる指標となる可能性が示唆された。

 抗CTLA-4抗体tremelimumabと抗PD-L1抗体デュルバルマブの併用療法を評価したフェーズ2のStudy22では、最初に高用量のtremelimumabを投与することで全生存期間(OS)の延長が示された。この併用療法は、現在フェーズ3試験での検討が進められている。

 またTKIでは、ソラフェニブによる治療歴がある患者にカボザンチニブを投与したCELESTIAL試験から、治療開始後に肝予備能がChild-Pugh Bに低下した患者の後ろ向き解析の結果が報告され、OSの延長が得られることがわかった。

 さらにREACH-2試験の拡大コホートの中間解析から、ソラフェニブ以外の前治療を受けた患者に対するラムシルマブの安全性が確認され、有効性についても期待できる結果が得られた。

 治療の選択肢が増える中で、これらの試験の解釈や実地臨床に与える影響などについて、金沢大学先進予防医学研究センター准教授の山下竜也氏に聞いた。
(まとめ:日経メディカルOncology編集部)


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