
切除不能肝細胞癌の1次治療として、抗PD-L1抗体アテゾリズマブと血管新生阻害薬ベバシズマブ併用療法のソラフェニブに対する優越性がフェーズ3試験IMbrave150で示されている。さらに患者報告アウトカムからQOLも優れていることが、1月に開催されたGastrointestinal Cancer Symposium(ASCO GI2020)で報告された。またIO単剤で効果が望めない集団に対しては、ニボルマブとカボザンチニブ、ニボルマブとレンバチニブの併用療法でも有望な結果が得られている。さらにIntermediate Stageの治療として、全身療法を先行させることは標準治療である肝動脈化学塞栓療法(TACE)よりも優れた効果を示すことが明らかになってきた。
これらの試験結果の解釈と日常診療への影響について、近畿大学医学部消化器内科学主任教授の工藤正俊氏に解説してもらった。
(まとめ:日経メディカルOncology編集部)