
日本人腎細胞癌患者の1次治療として、抗PD-L1抗体アベルマブとアキシチニブの併用療法は、スニチニブ単独に比べて無増悪生存期間(PFS)を延長することがJAVELIN Renal 101試験のサブグループ解析で明らかになった。癌免疫療法(I-O)とチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の併用療法で日本人のデータが報告されたのはこれが初めて。一方、TKIによる術後補助療法については、再発リスクが高・中等度の患者を対象にソラフェニブの1年投与、3年投与が検討されたが、有用性は証明できなかった。
欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で発表されたこれらの結果を中心に、腎細胞癌の治療シークエンスと術後補助療法の意義について、近畿大学医学部泌尿器科学主任教授の植村天受氏に解説してもらった。
(まとめ:日経メディカルOncology編集部)