日経メディカルのロゴ画像

エリアレビュー◎ESMO2019・大腸癌
遺伝子検査がもたらす大腸癌治療の変革
BRAF変異陽性、ERBB2遺伝子増幅の進行大腸癌で効果に直結

2019/10/30
国立がん研究センター東病院 消化管内科長・研究実施管理部長 吉野 孝之 氏

 2019年の欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)では、大腸癌の治療選択において、遺伝子検査の重要性がより高まってきたことが示される報告が複数あった。1つは、治療歴があるBRAF V600E遺伝子変異陽性の進行大腸癌(mCRC)に対するMEK阻害薬ビニメチニブ、BRAF阻害薬エンコラフェニブ、抗EGFR抗体セツキシマブの3剤併用療法、エンコラフェニブとセツキシマブの2剤併用療法の有用性を全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)で示した第III相のBEACON CRC試験の結果である。

 また腫瘍組織または血中循環腫瘍DNA(ctDNA)でERBB2遺伝子の増幅を確認したmCRCでは、トラスツズマブとペルツズマブの併用療法が有効な可能性が日本での第II相のTRIUMPH試験から示された。さらに、Stage II、IIIの大腸癌で術前と術後のctDNAを解析し、術後補助化学療法の必要性を判断する世界規模の研究「CIRCULATE IDEA」も計画されている。

 BEACON CRC試験、TRIUMPH試験の共同研究者で、ESMO2019でCIRCULATE IDEA研究について解説した国立がん研究センター東病院消化管内科長・研究実施管理部長の吉野孝之氏に、これらの試験の意義、臨床に与える影響などについて解説してもらった。

この記事を読んでいる人におすすめ