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学会リポート◎日本臨床腫瘍学会2019
中枢神経原発リンパ腫の治療は化学療法による“力ずく”から分子異常に合わせた方向へ
全脳照射に代わる大量化学療法+自家幹細胞移植の検討も

2019/09/02
八倉巻尚子=医学ライター

 悪性リンパ腫の治療は、化学療法に加えてリツキシマブなどの抗体薬の登場で大きく進展してきた。一方で、血液脳関門により抗体薬が届きにくい脳や脊髄などの中枢神経系に発生する「中枢神経原発リンパ腫」の治療は、メトトレキサート(MTX)をベースとした化学療法と全脳照射による放射線治療が標準的に行われてきたが、再発率が高く、神経毒性などの問題も多かった。

 そうした状況が変わり始めている。全脳照射に代わる大量化学療法+自家幹細胞移植の検討や、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬、免疫調整薬のレナリドミドの臨床試験が行われ、免疫チェックポイント阻害薬の試みも始まった。

 7月に開催された第17回日本臨床腫瘍学会学術集会の教育講演では、がん研究会有明病院血液腫瘍科の照井康仁氏が、中枢神経原発リンパ腫の初発時の治療と再発・難治例の治療について最新の知見を紹介した。


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