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エリアレビュー◎ASCO2019・前立腺癌
転移性前立腺癌の治療はより早期に新規AR阻害薬投与の方向へ
選択肢の多様化で専門性と経験がより問われる時代に

2019/07/17
慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室教授、副病院長 大家 基嗣 氏

 前立腺癌の治療は、新規のアンドロゲン受容体(AR)阻害薬が選択肢に加わり、多様化している。使い分けや最適な投与のタイミングなどに加え、海外のエビデンスを日本でどう考えるかなど、検討課題は多い。そうした中、2019年の米国臨床腫瘍学会(ASCO2019)では、転移を有する前立腺癌を対象に、第2世代のAR阻害薬をより前の治療ラインで評価した複数の大規模試験の結果が発表された。

 1つは、転移性ホルモン感受性前立腺癌(mHSPC)に対する1次治療を評価した、第III相のENZAMET試験である。標準治療(テストステロンの抑制±ドセタキセル)との併用で、エンザルタミドと第1世代の非ステロイド性抗アンドロゲン薬(NSAA)を比較し、初回の中間解析では、主要評価項目である全生存期間(OS)がエンザルタミドの併用により有意に延長したことが明らかになった。

 また転移性去勢感受性前立腺癌(mCSPC)に対し、アンドロゲン除去療法(ADT)に加えてアパルタミドを投与した第III相のTITAN試験からは、主要評価項目である画像上の無増悪生存期間(rPFS)とOSの両方が有意に延長したことが発表された。

 これらの試験の結果が日本の日常臨床に与える影響について、慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室教授で副病院長の大家基嗣氏に解説してもらった。
(まとめ:日経メディカルOncology編集部)

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