
座長を務めた日本医科大学呼吸器内科学分野の弦間昭彦氏(左)と千葉大学医学部附属病院腫瘍内科の滝口裕一氏(右)
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が臨床導入され、今後さらに適応が拡大されることが見込まれる。殺細胞性抗癌剤や分子標的薬との併用療法の開発も急ピッチで進められている。それに伴い、従来の抗癌剤では経験しなかった免疫関連有害事象(irAE)に対して、十分な知識と診療科連携による副作用対策が重要となっている。IrAEを発症した患者のほうが予後は良好であるといった報告もあり、上手な副作用対策は治療成績の向上につながる可能性がある。
4月27日から29日まで大阪で開催された第58回日本呼吸器学会学術講演会において、シンポジウム「診療科連携による免疫チェックポイント阻害薬の副作用対策」(座長:日本医科大学呼吸器内科学分野の弦間昭彦氏、千葉大学医学部附属病院腫瘍内科の滝口裕一氏)が開催された。ICIの代表的な副作用である肺臓炎と下痢・大腸炎、肝障害の特徴と対応、診療科連携の実際、さらにirAEを予測するバイオマーカー研究の現状について報告された。