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エリアレビュー◎ESMO2017/WCLC2017・肺癌(免疫チェックポイント阻害薬)
肺癌の免疫治療に新たな展開
抗PD-L1抗体durvalumabが登場、ニボルマブはデータの蓄積進む

2018/01/11
帝京大学医学部内科学講座腫瘍内科病院教授・診療科長 関 順彦 氏

 III期の非小細胞肺癌(NSCLC)では、免疫治療を行う必要性は認識されていても、どの段階で使えばよいのか、わからない状況にありました。

 そうした状況の中、9月の欧州臨床腫瘍学会(ESMO2017)で発表されたのが第III相のPACIFIC試験です。この試験では、III期の局所進行切除不能NSCLCに化学放射線療法を行った後、地固め療法として抗PD-L1抗体durvalumabを投与し、無増悪生存期間(PFS)が有意に延長しました。III期のNSCLCに対し、初めて免疫チェックポイント阻害薬の有効性が証明されました。

 過去の試験では、III期のNSCLCに対する化学放射線療法とその後の地固め療法の検討はすべて失敗しており、PACIFIC試験も同じ結果になる可能性がありましたが、良好なデータが示されました。durvalumabは、早ければ2018年に日本の実地臨床でも使用できるようになる可能性があると思います。

 またニボルマブについては、最適な投与期間の検討結果がESMO2017で発表され、3年間の長期観察の結果や日本の実地臨床のデータが、10月に開催されたIASLC 18th World Conference on Lung Cancer(WCLC2017)で報告されました。これまで分かっていなかった部分が少しずつ明らかになってきています。

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