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エリアレビュー◎ESMO Asia2017・乳癌
日常診療でCDK4/6阻害薬を使う際は適応を慎重に見極めて
フェーズ3のアジア人サブ解析でCDK4/6阻害薬とホルモン薬併用の有効性を確認

2017/12/22
京都大学大学院医学研究科・医学部乳腺外科学教授 戸井 雅和 氏

 内分泌療法後に進行したホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性乳癌に対し、フルベストラントとCDK4/6阻害薬abemaciclibの併用療法は、フルベストラント単独に比べて無増悪生存期間(PFS)を有意に延長することが、アジア人でも確認されました。フェーズ3試験MONARCH-2のアジア人サブグループ解析によるもので、全患者での結果とほぼ同じ傾向が認められました。またパルボシクリブのPALOMA-2試験とPALOMA-3試験でも、アジアとオーストラリアを対象とした解析で、アロマターゼ阻害薬(AI)との併用療法はAI単独より優れていることが示されました。

 これらのことからアジア人でのCDK4/6阻害薬の有効性が確認され、忍容性もほぼ変わらないことが明らかになりました。すでに日本でもパルボシクリブは使用され、abemaciclibもじきに使えるようになると思われます。臨床試験と違い、実臨床ではさまざまな背景を持った患者さんを対象としますので、適応を慎重に見極めて、副作用の発現にも注意していく必要があると考えています。

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