日経メディカルのロゴ画像

エリアレビュー◎ABC4
進行乳癌治療の最新コンセンサスがまとまる
CDK4/6阻害薬など新規分子標的薬が盛り込まれる

2017/12/12
がん研究会有明病院乳腺センター長 大野 真司 氏

 11月2日から4日までポルトガル・リスボンで開催されたAdvanced Breast Cancer 4th ESO-ESMO International Consensus Conference(ABC4)では、2015年のABC3に続いて司会とコンセンサスセッションのパネリストをさせていただきました。会議の最後に行われたコンセンサスセッションでは、全世界の乳癌のエキスパートと乳癌体験者であるアドボケート計42名がパネリストとなり、作成されたステートメントについて議論し、投票が行われました。最終的な結果はガイドラインとして発表される予定です。

 ABCのパネルはガイドラインを作ることを目的としていますが、エビデンスがない部分についてはエビデンスがないなりにステートメントを出さないといけません。ABC4では、ABC3が開催されてからの2年間、新たに得られたエビデンスが少なかったことが前提にありました。そのため、新たなエビデンスが得られていないホルモン受容体(HR)陰性HER2陽性乳癌とトリプルネガティブ乳癌に関しては、議論にあまり時間が割かれませんでした。

 最近の大きな進展は、HR陽性の進行乳癌にCDK4/6阻害薬が導入されたことです。パルボシクリブはABC3でも議論されましたが、同会議のコンセンサスガイドラインは、先に結果が発表されたPALOMA-3試験に加えて、2016年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)でPALOMA-2試験の結果が発表されるのを待って論文化されました。ABC4で引き続き行われたCDK4/6阻害薬の議論は、多くの時間が若年者に関する議論に使われたように思います。

この記事を読んでいる人におすすめ