
未治療の進行淡明細胞型腎細胞癌に対するニボルマブ+イピリムマブ併用療法とスニチニブの比較試験、CheckMate-214の結果が欧州臨床腫瘍学会(ESMO2017)のプレジデンシャル・シンポジウムで発表されました。スニチニブはファーストラインの定番で、われわれも日常診療でスニチニブを使うことが多いわけですが、そのスニチニブにニボルマブ+イピリムマブ併用療法が複数の主要評価項目の1つである全生存期間(OS)で有意差を示しました。
また、本発表においてIMDCリスク分類によって結果が逆転したことは興味深い結果でした。intermediate/poorリスク患者では免疫チェックポイント阻害薬の併用療法で良好な結果が得られた一方、favorableリスク患者ではスニチニブが優れていたのです。また、これまで腎癌における免疫チェックポイント阻害薬の効果はPD-L1発現によらないと考えられてきましたが、それとも異なる結果でした。