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エリアレビュー◎ESMO2017・胃癌
免疫療法薬・分子標的薬への反応が他の癌とは異なる胃癌、背景に不均一性
ニボルマブは3次治療以降でPD-L1の発現に関わらず効果

2017/10/16
国立がん研究センター中央病院消化管内科長 朴 成和 氏

 胃癌は不均一性が高い癌で、発癌過程も複雑と考えられています。胃癌の発癌メカニズムにおける代表的な遺伝子はわかっていません。分子標的薬の検討でも、肺癌で示されたような顕著な効果にはなかなかつながっていません。

 それでも少しずつですが、胃癌治療は着実に進歩しています。最近では、抗PD-1抗体のニボルマブが2017年9月22日、化学療法後に増悪した進行・再発の胃癌に承認されました。

 進行胃癌に対するニボルマブの効果は、標準治療に不応または不耐容の切除不能進行・再発胃癌患者を対象とした第III相のATTRACTION-02試験で明らかになりました。結果は今年1月のGastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI)で報告され、ニボルマブはプラセボと比べて死亡リスクを37%低下させることが示されました(Yoon-Koo Kang, et al. ASCO GI 2017 Abstract No.2)。

 今回の欧州臨床腫瘍学会(ESMO2017)では、ATTRACTION-02試験で1年以上の長期観察を行った最新結果を発表しました(Narikazu Boku, et al. ESMO2017 Abstract No.617O)。12カ月時の全生存率も良好で、PD-L1の発現に関わらずにニボルマブの効果が得られるとわかったことは、喜ばしいメッセージであると思います。

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