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対談◎ESMO2017・大腸癌
バイオマーカーを用いた大腸癌治療の今後
血管新生阻害薬で初の効果予測バイオマーカーが明らかに

2017/10/10
愛知県がんセンター中央病院薬物療法部部長・外来化学療法センター長 室 圭 氏 × 国立がん研究センター東病院消化管内科長・研究実施管理部長 吉野 孝之 氏

 大腸癌の薬物治療において、効果を予測するさまざまなバイオマーカーが検討されてきた。しかしドライバー遺伝子変異は見つかっておらず、薬剤の効果予測に1対1で直結しているのは、抗EGFR抗体薬のRAS遺伝子変異型とのnegative selectionのみである。

 こうした状況の中、現在では3剤が使用可能になった血管新生阻害薬の中で、血漿中VEGF-Dの値がラムシルマブの効果を予測するバイオマーカーとなることが明らかになった。進行・再発大腸癌の2次治療として、ラムシルマブをFOLFIRIと併用したRAISE試験のバイオマーカー解析から分かったもので、2017年9月に行われた欧州臨床腫瘍学会(ESMO2017)で発表された(Josep Tabernero, et al. ESMO2017 Abstract No.555P)。血管新生阻害薬では初のバイオマーカーであり、大腸癌だけでなく全癌種でも初となる。

 愛知県がんセンター中央病院薬物療法部部長・外来化学療法センター長の室 圭氏と国立がん研究センター東病院消化管内科長・研究実施管理部長の吉野孝之氏に、ESMO2017で発表された知見を中心に、大腸癌のバイオマーカーについて最新動向を議論していただいた。

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