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学会リポート◎日本婦人科腫瘍学会2017
分子標的治療に続き免疫療法も視野に入った婦人科癌の薬物療法
ドラッグリポジショニングではスタチンが卵巣癌に有望な可能性も

2017/08/25
森下紀代美=医学ライター

座長を務めた松江市立病院・紀川純三氏(右)と東京大学の織田克利氏(左)

 近年、婦人科癌に対する薬物療法は大きく変化しつつある。血管内皮増殖因子(VEGF)阻害薬のベバシズマブは、2013年に卵巣癌、2016年5月には進行・再発子宮頸癌に対して保険収載がなされた。さらに2017年3月には、PARP阻害薬olaparibがBRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌に対する希少疾病用医薬品に指定され、早期の承認が期待されている。

 現在課題とされているのは、分子標的薬の効果予測のためのバイオマーカーの確立、治療選択肢の拡大、効果と医療経済面の両面で優れる治療法の開発などであり、さまざまな取り組みが進められている。

 熊本市で7月に開催された第59回日本婦人科腫瘍学会学術講演会のシンポジウム「最新の分子標的薬・免疫療法と臨床試験」(座長:松江市立病院・紀川純三氏、東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座生殖腫瘍学・織田克利氏)では、婦人科癌の薬物療法で注目される4つのトピックとして、血管新生阻害治療、PARP阻害薬と相同組換え修復異常、免疫チェックポイント阻害薬、ドラッグリポジショニングについて、講演が行われた。

 演者は、大阪大学医学部産婦人科の馬淵誠士氏、新潟大学大学院医歯学総合研究科分子細胞医学専攻遺伝子制御講座(産婦人科学)の吉原弘祐氏、京都大学大学院医学研究科婦人科学産科学講座の濱西潤三氏、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室の小林佑介氏。

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