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エリアレビュー◎ASCO2017・肺癌(EGFR-TKI)
肺癌における第2世代EGFR-TKIの効果と副作用のバランスをどう捉えるか
シークエンスは第3世代薬の第III相試験の結果で変わる可能性

2017/07/14
和歌山県立医科大学内科学第三講座教授 山本 信之 氏

 EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)に対する1次治療として、第2世代EGFR-TKIであるdacomitinibと第1世代のゲフィチニブを直接比較した無作為化オープンラベル第III相試験ARCHER 1050で、dacomitinibは無増悪生存期間(PFS)を有意に延長することが、米国臨床腫瘍学会(ASCO2017)で発表されました。

 第2世代EGFR-TKIと第1世代EGFR-TKIを比較した試験は、今までにもアファチニブを中心にいくつかあり、いずれも第2世代薬のほうが良い傾向にはありました。しかしアファチニブの試験の1つは扁平上皮癌が対象であり、もう1つはEGFR遺伝子変異陽性肺癌を対象にはしているものの、第III相試験ではなかったのです。

 これまでにdacomitinibは第1世代EGFR-TKIのエルロチニブとの比較試験が実施されましたが、EGFR遺伝子変異陽性患者に絞った試験ではなく、なおかつ結果として有効性でエルロチニブに有意には勝てなかったのです。

 ですから、ARCHER 1050試験でdacomitinibが勝つか勝たないかで、今までアファチニブが積み上げてきたものが正しいのか、dacomitinibのエルロチニブとの比較試験の結果が正しいのかが分かると思っていました。

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