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エリアレビュー◎ASCO2017・腎癌
腎癌にもIO+分子標的薬の時代がやってくる
分子標的薬による術後補助療法の有用性は今後の研究の集積に期待

2017/07/13
九州大学医学部泌尿器科教授 江藤 正俊 氏

 ここ数年、分子標的薬による術後補助療法の有用性について議論が続いていますが、今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO2017)で新たな知見が追加されました。腎摘出後の術後補助療法としてパゾパニブ1年間投与はプラセボに比べて無病生存期間(DFS)を延長しないことが、フェーズ3試験PROTECTで示されました。現在3年間投与の試験が進んでいますので、その結果も含めて、今後の動向に注目していきたいと思います。

 ファーストライン治療においては、免疫療法(IO)薬とチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の併用療法の開発が積極的に行われています。さまざまな組み合わせの中で、毒性が強くなる併用療法もありますが、今回は抗PD-L1抗体avelumabとアキシチニブの併用で高い有効性が報告されました。効果が高いIO薬とTKIの併用療法が臨床に導入されると、TKI単剤は使われなくなるのか、医療経済も含め、さらなる熟考が求められます。

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