
今、多くの大学に腫瘍内科ができています。しかし、それを担当する腫瘍内科医は全く足りないのが現状です。臓器横断的に診る腫瘍内科医を育てていかなければ、患者に不利益がもたらされてしまうのではないかと懸念しています。そのためには、腫瘍内科がより魅力的になることが必要だと考えています。
癌の治療は、臓器に関係なくゲノム情報を基に選択する時代が来ています。また、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬など、臓器横断的に有効な薬剤も登場してきました。臓器の垣根を取り払って治療ができる腫瘍内科医が、間違いなく必要になってくると思っています。しかし今のところ、大学教育において腫瘍内科は人気がありません。腫瘍内科の良さが学生に伝えられていないのではないかと危惧しています。