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エリアレビュー◎大腸癌・対談
コンセンサスも重視した大腸癌治療ガイドライン2016年版
治療選択肢が大幅に増加

2017/01/30
まとめ:森下紀代美=医学ライター

国立がん研究センター東病院消化管内科長の吉野孝之氏
(写真:中山 博敬)

 「大腸癌治療ガイドライン医師用2016年版」(大腸癌研究会編)が2016年11月に発刊された。これまで改訂版はほぼ4年に1回刊行されてきたが、今回は化学療法の領域で改訂が行われ、2014年版から2年後の早いタイミングでの刊行となった。

 背景には、化学療法の進化が日進月歩で、毎年のように大規模臨床試験の結果や重要な研究結果が発表され、承認を受けた新規薬剤、変更された用法・用量での新規治療などが臨床現場に導入されている現状がある。大腸癌研究会のホームページでもこうした新しい知見や論文を紹介し、ガイドライン委員会としての見解が「ガイドライン関連の最新情報」のなかで紹介されているものの、化学療法のアルゴリズムを俯瞰し、治療法の位置付けを明らかにするためには出版物としてのガイドラインが必須であり、4年に1回の刊行では追いつかない状況であった。

 さらに今回は時期を合わせて、「大腸がん診療における遺伝子関連検査のガイダンス第3版」(日本臨床腫瘍学会編)、「遺伝性大腸癌診療ガイドライン2016年版」(大腸癌研究会編)も発刊された。3つの新たな大腸癌のガイドラインは、現場の混乱を招くことがないよう、3者が緊密な連携を取って整合性が取られた内容となっている。

 ここでは国立がん研究センター東病院消化管内科長の吉野孝之氏に進行役を務めていただき、愛知県がんセンター中央病院薬物療法部部長の室圭氏と、大腸癌治療ガイドラインを中心に大腸癌治療の展望について議論していただいた。

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