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エリアレビュー◎ESMO2016・肺癌(EGFR-TKI)
アファチニブの優位性を再確認したLUX-Lung 7試験
LUX-Lung3、6と矛盾せず、再現性がある結果に

2016/11/30
神奈川県立がんセンター呼吸器内科医長 加藤晃史 氏

 LUX-Lung 7試験は、EGFR遺伝子変異陽性の進行非小細胞肺癌(NSCLC)の1次治療として、アファチニブとゲフィチニブを初めて直接比較した、第IIb相ランダム化比較試験です。プロトコールの数回の改訂を経て、無増悪生存期間(PFS)、治療成功期間(TTF)、全生存期間(OS)の3つの主要評価項目のうち、PFSとTTFは2015年12月にシンガポールで開催されたESMO ASIA 2015で発表され、いずれもアファチニブで有意に改善しました。

 今回のESMO2016ではOSの結果が発表されました。OSはアファチニブで良好な傾向にあり、3カ月の差がみられたものの、有意差はつきませんでした。

 主要評価項目の1つとして、OSの結果も重要であると思います。しかし、私はPFSにおいて、エクソン19欠失変異(以下、Del19)、エクソン21のL858R点突然変異(以下、L858R)のどちらに関しても、アファチニブはゲフィチニブより良好な傾向があると示されたことが非常に重要であると思っています。

 ただし、これまで懸念も2点ありました。1点目は、アファチニブは効果が高い反面、毒性も強いため、患者さんが許容できる範囲かということです。この点については、QOLは2群間で差がなく、アファチニブ群の患者さんも自分が受けている治療に満足されていると捉えられました。

 2点目は、OSのデータがL858RではDel19と比べて大きく低下するのではないか、またL858Rではゲフィチニブが優れる結果になるのではないかということでした。しかし、今回発表されたOSはそのような結果にはなりませんでした。今回のESMOでは、この研究で最も見たかったPFSにおけるアファチニブの優位性について、確実なものとするための最後のデータが出たと捉えています。

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