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エリアレビュー◎ASCO2016・ALK陽性肺癌
ALK転座陽性非小細胞肺癌での比較試験でアレクチニブが優位性を証明
ただし実臨床ではすべての薬剤を届ける戦略が必要

2016/06/17
九州大学大学院医学研究院胸部疾患研究施設教授 中西洋一氏

 ALK阻害薬による治療歴がないALK転座陽性非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、ALK阻害薬アレクチニブは、有効性においても、安全性においても、クリゾチニブに比べて優れていることが、日本人患者を対象とした無作為化オープンラベルフェーズ3試験J-ALEXで明らかになりました。

 この結果は米国臨床腫瘍学会(ASCO2016)で、国立がん研究センター中央病院の軒原浩先生によって発表されました(Abstract No. 9008)。中間解析のデータではあるものの、アレクチニブの優位性は明らかであり、これほどはっきり差のついたスタディはなかなかなかったのではないかと思います。 

 ただ、NSCLCの薬物療法には数多くの治療薬があり、またシークエンスに関してのエビデンスは全くありませんので、アレクチニブを先発選手としてファーストラインで使うべきかどうかについてはわかりません。今回の臨床試験の結果を実臨床にどのように反映させるかは慎重に考えるべきではないかと思います。

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