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未治療進行RCCへのニボルマブとイピリムマブ併用の有効性が最短観察期間42カ月でも確認【ASCO GU2020】

 未治療の進行腎細胞癌(RCC)に対する抗PD-1抗体ニボルマブ抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用療法の有効性と安全性が、最短観察期間42カ月の長期の観察でも確認された。ニボルマブとイピリムマブの併用療法とスニチニブを比較したフェーズ3試験、CheckMate-214試験のデータで示された。特に、ITT患者、中等度および高リスク患者の患者では、無増悪生存期間(PFS)のカプランマイヤー曲線は30カ月後からは横ばい状態になっていた。

 さらに低リスク患者も含めて、いずれのリスク患者においても完全奏効(CR)の患者が10%以上に認められた。低リスク群においては、奏効率とPFSはスニチニブ群で良好だったが、全生存期間(OS)は、ニボルマブとイピリムマブの併用療法とスニチニブの間で差はほとんどなかった。

 2月13日から15日まで米サンフランシスコで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2020)で、米The University of Texas MD Anderson Cancer CenterのNizar M. Tannir氏によって発表された。

 CheckMate-214試験は、未治療の進行淡明腎細胞癌患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法とスニチニブを比較した無作為化非盲検フェーズ3試験。併用療法群の患者には、ニボルマブ3mg/kgとイピリムマブ1mg/kg を3週間おきに4回投与し、その後ニボルマブ3mg/kg を2週間ごとに投与した。スニチニブ群の患者には、スニチニブ50mgを1日1回、4週間投与し、2週間休薬するスケジュールで投与が行われた。主要評価項目は、中および高リスク患者における独立画像判定委員会による無増悪生存期間(PFS)と奏効率、OSだった。副次評価項目はITT患者群における奏効率、PFS、OS、副作用発現率だった。

 最小観察期間17.5カ月での結果では、IMDCリスク分類による低リスク患者を含めたITT患者、中および高リスク患者で、併用療法がOSについて優れることが証明されていた。

 今回発表されたのは、最短観察期間42カ月(観察期間中央値49カ月)のデータ。主要解析として中等度/高リスク患者(併用療法425人、スニチニブ422人)、副次解析としてITT(併用療法550人、スニチニブ546人)、探索的解析として低リスク患者(併用療法125人、スニチニブ124人)に分けて調べられた。

 主要解析の中および高リスク患者におけるOSが併用療法群で優れることは、最短観察期間42カ月でも維持されていた。OS中央値は併用療法群が47.0カ月(95%信頼区間:35.6-NE)、スニチニブ群が26.6カ月(95%信頼区間:22.1-33.5)、ハザード比0.66(95%信頼区間:0.55-0.80)、p<0.0001だった。42カ月OS率は併用療法群が52%、スニチニブ群が39%だった。

 副次解析のITT患者群におけるOSも併用療法患者で優れることが、最短観察期間42カ月でも維持されていた。OS中央値は併用療法群がNR(95%信頼区間:46.3-NE)、スニチニブ群が38.4カ月(95%信頼区間:32.0-44.7)、ハザード比0.72(95%信頼区間:0.61-0.86)、p=0.0002だった。42カ月OS率は併用療法群が56%、スニチニブ群が47%だった。

 探索解析の低リスク患者における最短観察期間42カ月でのOSは、中央値が併用療法群がNR(NE)、スニチニブ群がNR(NE)、ハザード比1.19(95%信頼区間:0.77-1.85)、p=0.44だった。42カ月OS率は併用療法群が70%、スニチニブ群が73%だった。

 確定奏効率は、主要解析においては併用療法群が42%(CRは10%)、スニチニブ群が26%(CRは1%)と併用療法群が有意に高かった(p<0.0001)。副次解析においては併用療法群が39%(CRは11%)、スニチニブ群が33%(CRは2%)と、併用療法群が有意に高かった(p=0.02)。探索解析においては併用療法群が29%(CRは13%)、スニチニブ群が54%(CRは6%)と、スニチニブ群で有意に高かった(p<0.0001)。

 奏効期間中央値は、いずれの解析でも併用療法群で長かった。主要解析においては併用療法群がNR(95%信頼区間:NE)、スニチニブ群が19.7カ月(95%信頼区間:16.4-26.4)。副次解析においては併用療法群がNR(95%信頼区間:NE)、スニチニブ群が24.8カ月(95%信頼区間:19.4-27.3)。探索解析においては併用療法群がNR(95%信頼区間:40.1-NE)、スニチニブ群が27.4カ月(95%信頼区間:23.5-40.3)。

 ITTにおける事後解析で、併用療法群でCRが得られた59人の奏効期間中央値はNR(95%信頼区間:NE)で、51人(86%)で奏効が持続していた。CRが得られ次治療を受けていない患者28人の無治療期間中央値は34.6カ月(0.5-49.7)だった。

 最短観察期間42カ月の主要解析のPFS中央値は、併用療法群が12.0カ月(95%信頼区間:8.7-15.5)、スニチニブ群が8.3カ月(95%信頼区間:7.0-11.1)、ハザード比0.76(95%信頼区間:0.63-0.91)、p<0.01で有意に併用療法群で長かった。併用療法群のカプランマイヤー曲線は30カ月以降は横ばいとなっていた。30カ月PFS率は併用療法群が37%、スニチニブ群が22%だった。42カ月PFS率は併用療法群が35%、スニチニブ群が19%だった。

 最短観察期間42カ月の副次解析のPFS中央値は、併用療法群が12.5カ月(95%信頼区間:9.8-12.5)、スニチニブ群が12.3カ月(95%信頼区間:9.8-16.6)、ハザード比0.89(95%信頼区間:0.76-1.05)、p=0.16で有意な差はなかったが、併用療法群のカプランマイヤー曲線は30カ月以降は横ばいとなっていた。30カ月PFS率は併用療法群が36%、スニチニブ群が28%だった。42カ月PFS率は併用療法群が34%、スニチニブ群が22%だった。

 最短観察期間42カ月の探索解析のPFS中央値は、併用療法群が17.8カ月(95%信頼区間:10.3-20.7)、スニチニブ群が27.7カ月(95%信頼区間:23.2-34.5)、ハザード比1.62(95%信頼区間:1.14-2.32)、p<0.01で有意にスニチニブ群が長かったが、両群のカプランマイヤー曲線は徐々に接近し、30カ月PFS率は併用療法群が33%、スニチニブ群が46%、42カ月PFS率は併用療法群が28%、スニチニブ群が34%だった。

 また併用療法群では、副作用によって中止となってもOSには影響を与えないことも分かった。

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