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シスプラチン不適応の進行尿路上皮癌の1次治療でenfortumab vedotinとペムブロリズマブの併用が有効な可能性【ASCO GU2020】

 シスプラチンに不適応の未治療の局所進行性または転移性の尿路上皮癌患者に対して、ネクチン-4を標的とした抗体-薬物複合体enfortumab vedotinと抗PD-1抗体ペムブロリズマブの併用療法が有効である可能性が明らかとなった。併用療法の安全性と有効性を評価するフェーズ1b/II試験であるEV-103試験の結果、安全性は管理可能で良好な有効性が認められた。2月13日から15日まで米サンフランシスコで開催されているGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2020)で、米Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのJonathan E. Rosenberg氏が発表した。

 EV-103試験は、用量漸増コホート5人、拡大コホートA 40人の合わせて45人を対象に行われた。全てシスプラチンに不適応の局所進行性または転移性の尿路上皮癌患者の1次治療として両剤が投与された。患者には3週間を1サイクルとして、1日目と8日目にenfortumab vedotin1.25mg/kgが投与され、ペムブロリズマブは1日目に200mgが投与された。試験の主要評価項目は、安全性と忍容性。副次評価項目は、用量制限毒性、奏効率、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)などだった。

 45人の患者背景は男性が80%、年齢中央値が69歳(51-90)。リンパ節転移のみが9%、内臓転移があったのは91%で、肝転移があったのが33人だった。PD-L1のCPSは10未満が42%、10以上が31%、評価不能/データ入手不能が27%だった。

 試験の結果、研究グループによるRECISTv1.1の評価で、93%の患者で腫瘍の縮小が起きていた。確定奏効率は73.3%(95%信頼区間:58.1-85.4)で、完全奏効が15.6%、部分奏効が57.8%だった。腫瘍縮小効果はPD-L1の発現状態に関わらず認められた。

 観察期間中央値10.4カ月でDOR中央値は未到達(1.2-12.9+)だった。12カ月DOR率は53.7%(95%信頼区間:27.4-74.1)だった。奏効が認められた33人のうち18人(55%)で奏効が持続していた。PFS中央値は12.3カ月(95%信頼区間:7.98--)、12カ月PFS率は50.1%(95%信頼区間:33.0-65.0)だった。OS中央値は未到達で、12カ月OS率は81.6%(95%信頼区間:62.0-91.8)だった。

 7人(16%)で治療関連の重篤な副作用が発現し、6人は回復したが1人は多臓器不全によって治療関連死した。治療関連副作用のために両剤の投薬が中止となったのは6人(13%)で、最も多かったのは末梢神経障害による3人だった。多く認められた治療関連副作用は倦怠感、脱毛症、末梢神経障害だった。併用によって新たな安全性の問題は認められなかった。末梢神経障害、皮疹、高血糖の発現率は、enfortumab vedotinの単剤投与の場合と同様だった。

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