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EMR/ESDの対象とならないcStageI胃癌への腹腔鏡下手術を胃癌ガイドライン委員会が推奨

 日本胃癌学会はこのほど、胃癌治療ガイドライン速報を公開した。「臨床病期I期胃癌に対する腹腔鏡下幽門側胃切除術(LADG)の開腹幽門側胃切除(ODG)に対する非劣性を検証するランダム化比較試験(JCOG0912)、および臨床病期I期胃癌に対する腹腔鏡下胃全摘術(LATG)および腹腔鏡下噴門側胃切除術(LAPG)の安全性に関する非ランダム化検証的試験(JCOG1401)に関する日本胃癌学会ガイドライン委員会のコメント」である。

 ガイドライン委員会は、両試験の結果から、EMR/ESD の対象とならないcStageIの胃癌患者に対するLADG、リンパ節郭清を伴うLATG、LAPGを標準治療の1つとして推奨するとした。ただし、日本内視鏡外科学会の技術認定医もしくは同等の技量を有する指導医のもとで行うことが推奨される。また、腹腔鏡手術を行っていない施設での開腹手術を否定するものではないともしている。

 JCOG0912試験は EMR/ESD の対象とならないcStageIA/IB(T1N0、T1N1、T2(MP)N0:胃癌取扱い規約第13版)の胃癌患者を対象に、無再発生存期間を主要評価項目として、ODGに対するLADGの非劣性を検証した無作為化フェーズ3試験。この試験の術者もしくは指導的助手の条件として、ODG群においてはODG の経験が60例以上の外科医、LADG群においてはLADGの経験が30例以上の経験を有する日本内視鏡外科学会技術認定医取得者もしくは同等の技量を有するとグループが認定した外科医とされていた。試験の結果、5 年無再発生存率はODG群が94.0%(95%信頼区間:91.4-95.9)、LADG群が95.1%(95%信頼区間:92.7-96.8)となり、ハザード比 0.84(90%信頼区間:0.56-1.27)、p=0.0075で、無再発生存期間におけるODGに対するLADGの非劣性が証明された。

 JCOG1401試験は、EMR/ESDの対象とならない cStageIA/IB(T1N0、T1N1、T2N0:胃癌取扱い規約第14版)の胃上部癌患者を対象に、LATG、LAPGの安全性を検証した非無作為化単群検証的試験。試験の結果、LATG/LAPGの安全性が確認された。安全性が認められたことから、JCOG0912試験で非劣性が証明されれば、LATG、LAPGも標準治療の1つになるとされていた。

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