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シリーズ◎2022診療報酬改定
療養病棟の経過措置、延長の是非割れる
中心静脈栄養患者への嚥下リハ促進で診療側・支払い側の意見一致

 厚生労働省中央社会保険医療協議会が2021年11月19日に開かれ、2022年度診療報酬改定に向けて慢性期入院医療有床診療所小児医療等に関して議論が行われた。療養病棟入院基本料については、2022年3月末で期日を迎える経過措置の延長の是非を巡り診療側、支払い側双方から異なる意見が出された。

 療養病棟では、「看護職員配置20対1以上」や「医療区分2・3の患者割合50%以上」の療養病棟入院料の要件を満たせない場合の経過措置が2021年度末を期限に設定されている。これについて、専門組織「入院医療等の調査・評価分科会(入院医療等分科会)」では「経過措置病棟は他の入院料(入院料1・2)より短い入院期間でリハビリテーションを多く実施しており、療養病棟入院基本料としての役割からずれている」などと指摘された。

 支払い側委員の全国健康保険協会理事長の安藤伸樹氏、健康保険組合連合会理事の松本真人氏は「予定通り、2021年度末で経過措置を終了することを前提とした対応を検討すべきだ」などとして、延長に反対する方針を示した。日本労働組合総連合会総合政策推進局長の佐保昌一氏も賛同した上で、「理由があってやむを得ない状況の場合、相応の届け出を提出してもらい再延長なしで経過措置を一定期間延長することも考えられる」と述べた。

 一方で診療側の日本慢性期医療協会副会長の池端幸彦氏は、「リハビリが必要な疾患が発症してから30日以内」は医療区分2の対象になることを挙げ、「肺炎などによりリハビリが必要な廃用症候群は、発症から30日間は医療区分2に該当するが、発症後1カ月以上経過すると医療区分1となる」と説明。療養病棟入院料1では医療区分2・3の患者が全体の約9割を占める等のデータに触れ、「入院料1の病棟で医療区分1の患者を受け入れることはほとんど不可能になっているが、病院から在宅に戻る前にリハビリを必要とする患者は一定程度いる。経過措置病棟ではそういった患者を受け入れてリハビリを行い、比較的短い在院日数で退棟する流れがある可能性が大きい」と意見を述べ、慎重な対応を求めた。また日本医師会常任理事の城守国斗氏も「経過措置を届け出ている医療機関が、2020年7月現在でまだ109施設5425床ある」として、現場の混乱を避けるため延長すべきだと訴えた。

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