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学会トピック◎第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020)
イプラグリフロジンで糖尿病患者のNAFLD改善
肝生検により組織学的な改善を確認

 SGLT2阻害薬イプラグリフロジンの投与によって、2型糖尿病に合併した非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の肝病態を改善できる可能性が示された。我が国で行われた多施設共同ランダム化比較試験の結果で、イプラグリフロジン投与群は対照群に比べHbA1cやBMIが有意に改善したほか、肝生検による線維化所見の有意な改善も示された。6月12~16日にウェブサイト上で開催された第80回米国糖尿病学会学術集会(ADA2020)で、佐賀大学の高橋宏和氏らが発表した。

 肝硬変や肝癌のリスク因子として注目されているNAFLDの発症要因として、肥満やインスリン抵抗性、糖尿病などが挙げられている。現時点ではNAFLDに対して保険適応を有する治療薬はなく、効果が期待される薬剤の治験が複数進行中だが、既存の糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬によってNAFLDの肝病態改善効果が示された意義は大きい。SGLT2阻害薬ではカナグリフロジンやルセオグリフロジンで肝中性脂肪の減少などが報告されているが、ランダム化比較試験はなく組織学的評価が行われてないなど、結果の解釈には限界があった。

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