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厚労省、電話や情報通信機器を用いた診療の事務連絡を発出
オンライン初診、薬処方の要件守らない医療機関を指導へ

 厚生労働省医政局医事課は2020年8月26日、「電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取り扱い」に関する留意事項の事務連絡を発出した。6日に開催された「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」で報告された問題点などを受けたもの。

 同検討会では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による特例的措置で認められている電話や情報通信機器による診療について、(1)初診患者への麻薬などの不適切処方、(2)医療機関の所在地から遠く離れた地域の患者への診察、(3)オンライン診療を行う医師への研修の有用性――といった課題が指摘されていた。

 初診から電話や情報通信機器を用いて診療し、薬を処方する場合、以下の3つの要件を順守しなければならない。(1)麻薬および向精神薬を処方してはならないこと、(2)診療録等により当該患者の基礎疾患の情報が把握できない場合は、処方日数を7日間上限とすること、(3)診療録等により当該患者の基礎疾患の情報が把握できない場合は、抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤などの診療報酬における薬剤管理指導料の「1」の対象となる薬剤の処方をしてはならないこと――。

 ところが6日の検討会では、今年4月から6月の実施状況から、要件を順守していない不適切事例が報告された。事務連絡では、これらの要件の徹底を求め、守っていない医療機関については、厚労省が都道府県に情報提供し、都道府県がその医療機関の実態調査を実施する方針を示した。調査の結果により、都道府県は「行為の速やかな停止を勧告する」などの指導を行い、同省に調査や指導の結果を随時提供する。

 医療機関の所在地から遠く離れた地域の患者に対する診察について、厚労省は、「おおむね医療機関と同一の2次医療圏内に生活・就労の拠点がある患者を対象とすることが望ましい」と改めて考えを示した。

 医師の研修については4月10日付事務連絡により、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」で求めている研修を受講していない医師でも、オンライン診療や10日付け事務連絡に基づく電話や情報通信機器による診療を実施可能だ。しかし、厚労省は「可能な限り速やかに研修を受講するよう努め、遅くとも2021年3月31日までには受講すること」を求めた。

 本研修はeラーニング形式で、受講者登録をした後であればインターネット上でいつでも受講可能だ。

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