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インタビュー◎順天堂大学医学部総合診療科学講座の上村公介氏に聞く
総合診療医がスポーツ医学に挑む理由

順天堂大学医学部の上村公介氏

 順天堂大学医学部総合診療科が、2022年度から「プライマリケア・スポーツ医」を育成するための総合診療専門医コースを開始する。なぜ総合診療科がスポーツ医の育成に乗り出すのか──。同コース実行チームの先頭に立つ上村公介氏に狙いを聞いた(文中敬称略)。

── 総合診療科が「プライマリケア・スポーツ医」の育成に乗り出す理由は何でしょうか。

上村 アスリートにおいては、運動器疾患はもちろんですが、突然死や頸椎損傷などの救急疾患、パフォーマンス低下を招く内科系疾患、月経不順などの婦人科疾患、抑うつなどの精神疾患など、1つの診療科では対応できない疾患に悩むことが多いのです。

 また、一般の人に関しても、例えば糖尿病で肥満のある人で膝の痛みがあるといった場合など、健康的にスポーツを行っていただくためには臓器ごとに診るのではなく、その人の全体を診て対応する必要があります。小児に関しても、不活動や1つのスポーツに偏った過活動も問題となっていたり、小児期からの生活習慣が将来の疾病につながったりと、予防や公衆衛生的な視点も必要になります。あと、スポーツイベントなどにおいては多職種の連携を有効に機能させるマネジメント能力も大切となっています。こうしたニーズに応えていくためには、総合診療医のように包括的にアプローチできる医師が必要と考えています。

連載の紹介

シリーズ◎ジェネラリストという生き方
新専門医制度では迷走を続ける総合診療専門医。志望する若手医師は少なくないのに、そのキャリアパスがいつまでも見えてこない。彼らのロールモデルとして、ジェネラリストとして活躍する先輩医師の姿を紹介する。

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