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JAMA Network Open誌から
COVID-19に伴う嗅覚障害は1年後にはほとんどが回復
97人の患者を追跡したフランスのコホート研究

 フランスStrasbourg大学病院のMarion Renaud氏らは、COVID-19の診断が確定し、特徴的な症状の1つである急性の嗅覚障害を発症した患者97人を対象に、1年後まで追跡して長期的経過を調べるコホート研究を行い、しばらくは症状が持続した患者もいたが、1年後までにはほとんどの患者が回復しており、予後は良好だったと報告した。結果は2021年6月24日のJAMA Network Open誌電子版に掲載された。

 2020年のパンデミック宣言以降、突然の嗅覚消失がSARS-CoV-2感染を示す徴候として認識されるようになった。しかし、COVID-19に関連した嗅覚障害の長期的な経過や可逆性に関する報告は少なかった。そこで著者らは、COVID-19関連嗅覚消失を経験した患者に対して、4カ月ごとに診察と嗅覚機能検査を実施して、1年間後までの経過を観察することにした。

 対象は、2020年4月に急性の嗅覚消失を発症してから少なくとも7日以上経過しており、PCR検査でSARS-CoV-2陽性が確認された患者97人。4カ月ごとに患者の自覚症状に関する調査を行い、嗅覚低下または無嗅覚と判定された患者には、Sniffin' Sticks試験など、嗅覚の閾値と匂いの種類を同定する検査を受けてもらった。検査結果は10パーセンタイルを超えていれば正常とした。

 患者97人の平均年齢は38.8歳(標準偏差11.5歳)、67人(69.1%)が女性だった。51人(52.6%)には主観的評価と客観的な評価を行い、46人(47.4%)には主観的な評価のみを実施した。

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シリーズ◎新興感染症
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