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CDCのEID Journalから
ブラジルの医療従事者がCOVID-19に再感染を起こした症例の報告
標準的な個人防護具を使用したにもかかわらず従来株に再感染

 ブラジルCampinas大学の付属病院で働く医療従事者4人が、2020年に2度、SARS-CoV-2に感染し、発症していた。2度目の発症は再感染の定義を満たすもので、このところ懸念されている変異株ではないウイルス株によるものだった。同大学のMariene R. Amorim氏らは、4人の医療従事者から得られたデータを米国疾病予防管理センター(CDC)EID Journalの2021年6月号に報告した。

 Pan American Health Organization(PAHO)は先に、SARS-CoV-2の再感染を、長期にわたるSARS-CoV-2またはウイルスRNAの排出がない人が、最初の感染から45日以上経過後に、再びSARS-CoV-2陽性となること、と定義している。著者らは、Campinas大学の付属病院で再感染した医療従事者4人(看護師3人とスタッフ1人)の事例について検討した。全員が女性で、平均年齢は44歳(範囲は40~61歳まで)だった。1人の患者(患者2)のみ併存疾患(慢性気管支炎)を有していた。4人の中に免疫抑制状態の患者はいなかった。

 4人が初めて感染して発症したのは、2020年4月5日から5月10日の期間で、症状は10~23日間持続した。鼻咽頭スワブを対象とするqRT-PCR検査を発症後2~4日の時点で実施し、感染を確認した。4人は全て軽症で、その後回復した。回復後も、4人はそれまでと同様の、ブラジル保健省が推奨している個人防護具の使用を継続していた。

 初回のCOVID-19から回復後、患者1にはPCR検査が行われ陰性が確認されたが、55日後に再びCOVID-19 を示唆する症状が現れ、PCR検査により再感染と判定された。患者2~4には、初回発症から2~3カ月後にRoche社の抗体検査Elecsys Anti-SARS-CoV-2が行われ、IgG抗体陰性が示唆された。それらの患者はその後、再感染と判定されていた。再感染時の症状は、9~23日間持続した。初回感染時も再感染時も、入院した患者はいなかった。4人は、感染性を持つウイルスを排出していた。

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シリーズ◎新興感染症
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