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NEJM誌から
Ad26.COV2.Sは単回投与で60%を超える予防効果
Johnson & JohnsonのSARS-CoV-2ワクチンのフェーズ3試験

 オランダJanssen Vaccines and Prevention社のJerald Sadoff氏らは、Janssen社が開発しJohnson and Johnson社が提供しているSARS-CoV-2ワクチンAd26.COV2.Sに関する国際的な第3相臨床試験で、このワクチンが単回投与でCOVID-19感染を予防する効果を示し、入院患者や死亡を減らすのに有効だったと報告した。結果は2021年4月21日のNEJM誌電子版に掲載された。

 Ad26.COV2.Sは、非増殖型のヒトアデノウイルス26型ベクターにSARS-CoV-2の全長スパイク蛋白質をコードする遺伝子を導入したもので、発現されるスパイク蛋白質は、宿主細胞膜に融合する前の立体構造を安定して取るように設計されている。このワクチンは、標準的な冷凍庫で2年間、冷蔵庫なら3カ月間保存できるため、パンデミック下でも輸送と保管は容易だ。

 国際的な二重盲検の第3相臨床試験ENSEMBLEは、2年間の予定でアルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー、南アフリカと米国で行われている。ステージ1aは18~59歳の、ステージ2aは60歳以上の健康な成人で、重症COVID-19リスクが高い人々を登録した。当初は併存疾患がない人に限定していたが、その後、十分に管理されており安定している併存疾患がある人も含めることにした。対象者の登録は、2020年9月21日に開始した。

 参加者は1対1の割合で、Ad26.COV2.S(5×1010ウイルス粒子)またはプラセボ(生理食塩水)にランダムに割付け、筋注で単回投与した。追跡期間中にCOVID-19の症状が見られた人にはRT-PCR検査を行った。また、SARS-CoV-2感染による抗体の有無を調べるために、SARS-CoV-2のヌクレオカプシドに対する抗体を検出するイムノアッセイを、登録時点と、接種から29日目、71日目に行った。

 安全性については、試験期間を通じて、重篤な有害事象と参加中止に至った有害事象に関する情報を収集した。また約6000人を安全性評価の対象として、非自発的な有害事象についての情報は接種から7日間、自発的な有害事象の報告は接種から28日間収集した。

 ワクチンの効果に関する主要な評価項目は、接種前にはSARS-CoV-2に感染していなかった参加者の、中等症から重症-重篤なCOVID-19を予防する効果とし、接種から14日後以降と28日後以降の発症リスクの低下をper-protocol分析した。

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シリーズ◎新興感染症
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