日経メディカルのロゴ画像

JAMA Network Open誌から
ABO式血液型はCOVID-19リスクに関連しない
約10万人を対象にした米国の症例対照研究

 米国Intermountain Medical Center Heart InstituteのJeffrey L. Anderson氏らは、米国のユタ州、アイダホ州、ネバダ州などの住民約10万人を対象にした症例対照研究を行い、ABO式血液型とSARS-CoV-2感染リスク、および入院やICUでの治療など重症化リスクの間に有意な関連は見られなかったと報告した。結果は2021年4月5日のJAMA Network Open誌電子版に掲載された。

 SARS-CoV-2易感染性や重症化リスクに関連する要因を調べる中で、ABO式血液型も取り上げられ、複数の論文が報告されたが、これまでの結果は大きくばらついている。中国で早い時期に報告された研究では、A型の人の感染リスクは高く、O型の人では低いことを示唆していた。イタリアやスペインでは、COVID-19の重症度と血液型の関係が検討され、A型は重症化リスクが高くO型は低いと報告されていた。一方、デンマークで行われた大規模な研究では、血液型によって感染リスクは異なるが、重症度には差は見られなかった。米国のボストン、マサチューセッツ、ニューヨークで行われた観察研究では、ABO式血液型とSARS-CoV-2感染リスクおよび重症化リスクの間に有意な関係は見られていない。

 このように相反する研究結果を受けて、著者らは症例対照研究を行うことにした。目的は、ABO式血液型とSARS-CoV-2感染リスク、およびCOVID-19重症化リスクの関係を明らかにすることにあった。

 Intermountain Healthcareは非営利の医療保険システムで、ユタ州、アイダホ州、ネバダ州に24の病院と215のクリニックを所有しており、SARS-CoV-2とCOVID-19に特異的な電子健康記録データベースを構築した。著者らはこのデータベースを活用して、2020年3月3日から11月2日までに、鼻腔スワブまたは唾液を標本とするPCR検査を受けており、血液型が記録されていた人の情報を得た。

連載の紹介

シリーズ◎新興感染症
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する話題を中心にお届けしています。

この記事を読んでいる人におすすめ