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PLOS ONE誌から
COVID-19患者の重篤化を予測するモデル
米国のコホート研究から13種類の変数を選び出して重篤化する確率を推定

 米国California大学Irvine校のDaniel S. Chow氏らは、COVID-19患者の受診時に利用できるバイタルサイン、検査値、併存疾患などに関する情報に基づいて、予後を予測するモデルを構築し、その後に外部コホートで検証を行い、このモデルは重篤化する患者を予測する能力が高かったと報告した。結果は2020年12月9日のPLOS ONE誌電子版に掲載された。

 COVID-19患者の急増に伴い、救急医療は大きな制約を受けている。重症化するリスクが高い患者をあらかじめ予測することができれば、適切な病床利用や迅速な介入ができるようになり、アウトカムも改善することが考えられる。しかし、従来の予測モデルは、パンデミック初期の中国の患者コホートのデータを用いており、使用する変数も限られていた。そこで著者らは、新たにCOVID-19患者の重症化モデルを構築することにした。

 モデル構築の導出コホートは、2020年3月1日から4月31日までにCalifornia大学Irvine医療センターを受診した連続するCOVID-19確定患者とした。外部検証は、米国Emory大学付属のEmory Healthcareを受診し、COVID-19を疑われて、3月12日から4月7日までに胸部のイメージングを受け、その後SARS-CoV-2陽性であることが判明した患者の中からランダムに選出した人々を対象に行った。

 主要評価項目は重篤化のリスクとし、重篤の定義は、ICUに入院、機械的換気が必要、または死亡とした。患者は全員診断日から最短でも10日間は追跡してアウトカムを確認した。臨床検査データは、患者が受診してから最初に測定したものを用い、抜けていた項目は、その後最も早く測定した時点の値を用いた。

 予測モデルの変数候補は、患者の年齢と性別、受診時のバイタルサイン(体温、心拍数、呼吸数、収縮期血圧、拡張期血圧、BMI)、病歴(高血圧、糖尿病、心血管疾患、冠動脈疾患、喘息、慢性腎臓病、メタボリックシンドローム、および併存疾患の総数)、受診時の検査値(白血球数、リンパ球比率、血清クレアチニン、AST、LD、CRP、プロカルシトニン、フェリチン、トロポニンI、Dダイマー、トリグリセリド、HDL)とした。

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シリーズ◎新興感染症
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