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Nature Medicine誌から
ウェアラブルデバイスをCOVID-19予測に使う
自覚症状にセンサーデータを加えれば患者の識別能力が向上する可能性

 米国Scripps Research Translational InstituteのGiorgio Quer氏らは、ウェアラブルデバイスが収集する心拍数、睡眠時間、歩数などのデータを、本人の自覚症状に関する申告に追加すると、COVID-19患者とそうでない人々を区別するのに役立つと報告した。結果は2020年10月29日にNature Medicine誌電子版に掲載された。

 COVID-19の感染拡大を防ぐためには、感染者を早期に同定し、追跡して、感染リスクが高い人々に接触する前に隔離する必要がある。米国で広く行われているCOVID-19スクリーニングでは、SARS-CoV-2感染が疑われる人々に、体温測定を実施し、症状や旅行歴を尋ねるが、この方法では、発症前の患者や無症候の感染者は見落とされる。

 既に米国人の5人に1人が、スマートウォッチや活動量計を利用している。それらは、心拍数、睡眠習慣、身体活動を持続的にモニターしており、ウイルス感染によってもたらされるわずかな変化を検出できる可能性がある。著者らは先に、そうした情報を利用すれば、インフルエンザ様疾患のリアルタイム予測の精度を有意に改善できると報告した。

 そこで著者らは、DETECT(Digital Engagement and Tracking for Early Control and Treatment)スタディを実施した。DETECTの目的は、iOSまたはAndroidのアプリMyDataHelpsをダウンロードし、スマートウォッチ、活動量計などのウェアラブル端末と接続した米国在住の成人を対象として、装着しているセンサーが収集したデータと、本人が申告した症状、診断結果、電子健康記録を統合することにより、COVID-19を含むウイルス性疾患の患者の同定と追跡が容易になるかどうかを検討することにある。

 今回の分析では、症状があると申告した患者を対象にして、症状に関するデータに、センサーデータの変化を追加すると、実際にCOVID-19陽性患者と陰性患者を識別する能力が高まるかどうかを検討した。

連載の紹介

シリーズ◎新興感染症
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する話題を中心にお届けしています。

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