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NEJM誌から
SARS-CoV-2中和抗体LY-CoV555のフェーズ2試験
中間解析では2800mg群のみウイルス量変化に有意差

 米国Cedars-Sinai Medical CenterのPeter Chen氏らは、入院は必要ではない軽症から中等症のCOVID-19患者に、米国Eli Lilly社が開発している中和抗体LY-CoV555を投与してプラセボと比較する二重盲検のフェーズ2試験BLAZE-1を行い、中間解析では3通りの用量のうち2800mgを投与された患者にプラセボと有意差が見られたと報告した。結果は2020年10月28日にNEJM誌電子版に掲載された。

 LY-CoV555は、カナダAbCellera社と、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のワクチン研究センターが、COVID-19から回復した患者の血液中から見いだした中和抗体に基づいて作製された。SARS-CoV-2スパイク蛋白質の受容体結合ドメインに強い親和性をもつIgG1モノクローナル抗体だ。

 BLAZE-1試験は米国内の41施設で行われ、引き続き継続中だ。患者登録は2020年6月17日から8月21日までの期間に行われた。対象は、RT-PCR検査でSARS-CoV-2陽性となり、軽症から中等症の症状が1つ以上認められ、COVID-19と診断された患者。参加者はLY-CoV555またはプラセボにランダムに割り付けられ、約1時間かけて割り付け薬の点滴静注を1回受けた。中間解析は、最後の参加者が割り付け薬の投与を受けてから11日目(主要評価項目の測定予定日)に実施することとした。中間解析ではフェーズ1試験で安全性が確認されていた用量の700mg群、2800mg群、7000mg群とプラセボ群を比較することにした。なお、BLAZE-1試験では、上記以外の割り付け群も設けている。

 主要評価項目は、ベースラインから11日目までのウイルス量の変化に設定した。重要な副次評価項目は、安全性、患者自身が申告した症状、臨床転帰(COVID-19関連の入院もしくは救急部門受診)とした。

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シリーズ◎新興感染症
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