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Lancet誌から
ECMOで治療したCOVID-19患者の死亡率は40%未満
ELSOレジストリを利用して1035人のCOVID-19患者の症例を分析

 米国Michigan大学のRyan P Barbaro氏らは、ECMO(体外式膜型人工肺)が適用された36カ国213病院のCOVID-19症例データを分析し、ECMO適用患者の90日院内死亡率は40%弱だったと報告した。結果はLancet誌電子版に2020年9月25日に掲載された。

 COVID-19関連の急性のARDSに対するECMOの適用が推奨されている。しかし、COVID-19が流行し始めた当初は、ECMOを装着された患者の死亡率は高く、90%超という報告もあった。そこで著者らは、国際的な患者登録であるExtracorporeal Life Support Organization(ELSO)レジストリのCOVID-19患者のデータを分析して、実態を把握することにした。

 対象はELSOレジストリに登録された12万5000例を超える症例のうち、2020年1月16日から5月1日までにCOVID-19の診断が確定した16歳以上の患者。アウトカムの追跡は2020年8月3日まで行った。

 主要評価項目は、ECMO導入から90日後までの院内死亡率とした。副次評価項目は、患者の所在地の割合で、ICU治療中、入院中、他の病院やリハビリ施設に転院、自宅に戻るなどとした。ECMOの使用期間、入院期間、気管切開の日数、ECMO使用中の透析や合併症についても調べた。ECMOを中止した理由と、中止から死亡までの時間も確認した。

 サブセットとして、ECMO導入時にARDSを発症していたか、ECMO導入時の目的がVV-ECMOモード(呼吸補助のみで、静脈脱血-静脈送血を行う。循環補助も必要な場合は動脈に送血する)だったかを特定した。また、多変量Coxモデルを適用して、院内死亡に関係する患者の要因と病院の要因について検討した。

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