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JAMA誌から
ステロイドは重篤COVID-19患者の死亡率を減少
WHOワーキンググループによるメタアナリシス

 The WHO Rapid Evidence Appraisal for COVID-19 Therapies(REACT)Working Groupの英国Bristol大学のJonathan A.C. Sterne氏らは、重篤なCOVID-19患者に対するステロイドの有効性と安全性を評価した7件のランダム化比較試験(RCT)によるメタアナリシスを行い、全身へのステロイド投与が28日以内の総死亡率減少に関連していたと報告した。結果は、JAMA誌電子版に2020年9月2日に掲載された。

 2020年7月24日までに、ClinicalTrials.govには、COVID-19患者にコルチコステロイドを投与する臨床試験が55件登録されていた。そこでWHOのREACT Working Groupは、進行中のRCTを対象にメタアナリシスを行うためのプロトコルを開発した。その途上で、英国を拠点として行われたRandomized Evaluation of COVID-19 Therapy(RECOVERY)試験で、デキサメタゾンを投与されたCOVID-19患者の死亡率の低下が認められ、利益が最も大きかったのは侵襲的な機械換気を受けていた患者だったとの報告があった。

 そこで著者らは、COVID-19確定例または疑い例の重篤な入院患者に対するステロイドの投与が、通常のケアまたはプラセボに比べ28日以内の総死亡率を減らすことができるかどうかを検討するメタアナリシスを行うことにした。

 ClinicalTrials.gov、Chinese Clinical Trial Registry、EU Clinical Trials Registerを検索して、2019年12月31日から2020年4月6日までに登録された臨床試験でステロイドの治療効果を評価していたRCTを抽出した。重篤な患者の定義については、試験ごとに小さな差はあったものの、各試験の定義を受け入れた。

 主要評価項目は、ランダム割り付けから28日以内の総死亡率とした。副次評価項目は、研究者が定義した重篤な有害事象に設定した。結果の異質性はI2検定により評価した。主要な解析では、分散の逆数で重み付けし、固定効果モデルを用いたメタアナリシスを行った。またランダム効果モデルを用いたメタアナリシスも行った。

 検索でステロイドと通常ケアまたはプラセボを比較していた試験は16件見つかった。このうち参加者を集めている途中の試験や、研究者からデータ提供の同意が得られなかったものを除き、条件を満たした7件のRCT(DEXA-COVID-19、CoDEX、RECOVERY、CAPE COVID、COVID STEROID、REMAP-CAP、Steroids-SARI)をメタアナリシスの対象にした。それらは、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、デンマーク、フランス、アイルランド、オランダ、ニュジーランド、スペイン、英国、米国で行われ、2月26日から6月9日までに参加者を集め、7月6日までアウトカムを追跡していた。

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