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JAMA誌から
中国のSARS-CoV-2不活化ワクチンの中間解析
フェーズ2までは順調な結果でフェーズ3に進む

 SARS-CoV-2を対象に中国Sinopharm社が開発中の、全粒子不活化ワクチンの安全性と免疫原性を検討するフェーズ1試験とフェーズ2試験の中間解析で、好結果が得られた。中国河南省疾病管理予防センターのShengli Xia氏らは、2020年8月13日に、このワクチンの安全性と、中和抗体の誘導を示したデータを、JAMA誌電子版にPreliminary Communicationとして報告した。

 この不活化ワクチンは、武漢市の金銀潭病院の患者から分離されたSARS-CoV-2のWIVO4株を、Vero細胞株を用いて培養し、培養上清をβ-プロピオラクトン処理により2度にわたって不活化してから、0.5mgの水酸化アルミニウムアジュバントに吸着させ、滅菌したリン酸バッファー生理食塩水0.5mLに懸濁して、注射器に充填したものだ。

 いずれの試験も、中国河南省で、18歳から59歳までの健康な成人を対象に行われている。被験者の登録は2020年4月12日に開始された。フェーズ1は96人(平均年齢は41.2歳、女性が60.4%)が参加し、3通りのワクチン用量設定(抗原蛋白2.5μg、5μg、10μgを含む)、またはアジュバントのみのプラセボ群に、1対1対1対1の割合でランダム割り付けした。接種スケジュールは0日目、28日目、56日目に計3回筋注した。

 フェーズ2では、224人(43.5歳、63.4%が女性)が参加し、用量は5μgとアジュバントのみの2通りに3対1の割合でランダム割り付けし、接種スケジュールを0日目と14日目にした場合と、0日目と21日目にした場合を比較した。今回は、2020年6月16日に行われ、7月27日にアップデートされた中間解析の結果を報告している。

 安全性に関する主要評価項目は、各回の接種から7日以内に報告された有害な反応(注射部位の反応と全身性の反応)に設定されている。被験者からの自発的な報告は接種後28日間にわたって収集した。免疫原性に関する主要評価項目は、3回または2回の接種を完了してから14日後に測定した中和抗体価とし、感染性を有するSARS-CoV-2を用いた50%プラーク減少法により評価した。また、ELISA法を用いて、SARS-CoV-2特異的なIgG抗体の誘導についても評価した。

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