日経メディカルのロゴ画像

Lancet Respiratory Medicine誌から
SARS-CoV-2ウイルス量は患者の死亡率に関連
COVID-19患者1145人の定量的RT-PCR検査結果を分析

 SARS-CoV-2を検出するRT-PCR検査の結果は、陽性か陰性かを告げる定性検査として利用されることが多いが、RT-PCRは陽性患者の標本中に存在するウイルス量の定量を可能にする。米国Icahn School of Medicine at Mount SinaiのElisabet Pujadas氏らは、定量的RT-PCR検査を行い、診断が確定した患者の標本に含まれていたSARS-CoV-2コピー数とその後の患者死亡の関係を検討し、ウイルス量とCOVID-19死亡の間に独立した関係を見いだした。結果は、Lancet Respiratory Medicine誌電子版に2020年8月6日に報告された。

 SARS-CoV-2以外のウイルス性疾患においては、ウイルス量が、周囲に感染を広げるリスクや、本人の重症化のリスクと関係することが示されている。SARS-CoV-2でも同様に、ウイルス量が、感染性、疾患の表現型、重症化、死亡リスクと関係する可能性がある。しかしこれまでのところ、大規模な集団を対象として、ウイルス量と死亡の関係を評価した研究はなかった。

 著者らは、2020年3月13日から5月4日までに鼻咽頭スワブの採取が行われ、Roche社のcobas6800システムベースのRT-PCR検査によってSARS-CoV-2陽性と判断された入院した患者の中から、生存退院したか院内で死亡したかが判明していた1145人を選んだ。それらの人々から最初に採取された標本に対して、自施設内で開発した定量的RT-PCR検査を適用し、ウイルス量を計算した。

連載の紹介

シリーズ◎新興感染症
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する話題を中心にお届けしています。

この記事を読んでいる人におすすめ