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NEJM誌から
米国のワクチン候補mRNA-1273のフェーズ1試験
有望な結果を受けて既にフェーズ2試験が進行中

 米国Kaiser Permanente Washington Health Research InstituteのLisa A. Jackson氏らは、Moderna社と米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)が共同で開発している、SARS-CoV-2に対するワクチン候補mRNA-1273のフェーズ1試験の速報をNEJM誌電子版に2020年7月14日に報告した。それによると、45人の参加者全員に免疫反応が起こり、この段階では重大な有害事象は見つかっていない。

 mRNA-1273は、SARS-CoV-2のスパイク糖蛋白質をコードするmRNAの配列に若干の修飾を加え、脂質ナノ粒子で包み込んで、宿主の細胞に侵入する前の形態を安定に維持できるようにしたワクチン候補だ。フェーズ1試験では、3段階に設定した用量をヒトに投与して、安全性と免疫原性を評価する。

 試験は、シアトルのKaiser Permanente Washington Health Research InstituteとアトランタのEmory大学医学部で行われた。対象は18~55歳の健康な成人で、28日間隔を開けてmRNA-1273を2回接種する。対象者を登録する際には、PCR検査または抗体検査によるSARS-CoV-2感染歴の確認は行わなかった。用量は25μg、100μg、250μgの3段階とし、1日目と29日目に生理食塩水で希釈して三角筋に筋注した。接種から7日後と14日後に受診してもらい健康状態を評価した。さらに57、119、209、394日目にも受診してもらうことにした。中間解析は57日目の状態で行った。

 2020年3月16日から4月14日まで、45人の参加者が各15人ずつ用量設定に従って1回目の接種を受けた。45人中3人が2度目の接種を受けなかった。1人は25μg群で、接種から5日目に両脚に蕁麻疹が出たためだった。後の2人は、COVID-19の疑いで隔離され、2回目の接種予定日を逃したためだった。その後の評価は45人全員が継続した。

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