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JAMA Network Open誌から
コルヒチンはCOVID-19患者の悪化を抑制する?
ギリシャの小規模RCTで臨床状態が2段階悪化した患者が少ない

 ギリシャAthens大学のSpyridon G. Deftereos氏らは、抗炎症作用を持ち、安全性も確認されているコルヒチンを、COVID-19入院患者の標準治療に追加する小規模なランダム化比較試験(RCT)を実施して、この薬が臨床的な悪化を抑制する可能性があると報告した。結果は、JAMA Network Open誌電子版に2020年6月24日に掲載された。

 コルヒチンは、ステロイドやNSAIDとは機序の異なる抗炎症作用を持ち、痛風などの治療に使われている。痛風発作の再燃時にコルヒチンを投与すると、好中球の走化性と血管損傷に対する反応を抑制し、インフラマソームシグナリングを阻害してインターロイキン-1βの産生を抑制し、好中球-血小板相互作用と凝集も抑制することが報告されている。

 そこで著者らは、コルヒチンはCOVID-19の炎症に対する有効で安全な治療薬になる可能性があると考え、ギリシャの三次医療機関16施設で、オープンラベルのGReek Study in the Effects of Colchicine in Covid-19 Complications Prevention(GRECCO-19)を実施することにした。

 組み入れ対象は、2020年4月3日から4月27日までに参加施設に入院した成人のCOVID-19患者。RT-PCR検査で診断が確定し、体温が37.5度以上で、以下の2項目以上の条件に当てはまることとした(咳が持続、咽頭痛が持続、嗅覚や味覚の障害あり、疲労感あり、室内気での動脈血酸素分圧が95mmHg未満)。除外基準は、妊婦や授乳中の女性、コルヒチンの過敏症、心不全、eGFR<20mL/分/1.73m2、QT延長のある人、呼吸状態が急速に悪化して24時間以内に人工呼吸器が必要になりそうな患者、とした。

 条件を満たした患者は、1対1の割合で標準値流群とコルヒチン追加群にランダムに割り付けた。コルヒチンは、開始用量を1.5mgとし60分後に0.5mgを追加投与し、その後は1日2回(体重が60kg未満なら1回)、0.5mgを退院まで、または最長21日間投与した。

 主要評価項目は、初期の生化学検査値(高感度心臓トロポニンの最高値、CRPが基準値上限の3倍超になるまでの時間)と、後期の臨床症状(割り付けから3週間後、または、退院のいずれか早い時点までのWHO R&D Blueprint Ordinal Clinical Scaleに基づく7段階の順序尺度が2段階悪化するまでの時間)とした。副次評価項目は、機械的換気を必要とした患者の割合、総死亡、有害事象の数、種類、重症度、重篤度とした。

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