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JAMA Otolaryngology-Head & Neck Surgery誌から
COVID-19患者の約半数が味覚・嗅覚障害を経験
イタリアで入院患者204人の副鼻腔症状を聞き取り調査

 イタリアHumanitas大学のGiuseppe Mercante氏らは、COVID-19で入院した患者に発症時の副鼻腔症状の存在について尋ねる電話調査を行い、半数以上の患者が味覚や嗅覚が衰える症状を経験していたと報告した。結果はJAMA Otolaryngology-Head and Neck Surgery誌電子版に2020年6月18日に掲載された。

 COVID-19の診断は、気道のスワブ標本を採取してRT-PCR検査で確定することが多いが、初回の検査では偽陰性になることがある。胸部CT画像でも、初期には肺炎の所見が見つからないことがある。そこで著者らは、味覚や嗅覚の障害に関する所見が、感染初期の診断を補足するのに役立つのではないかと考え、有病率や重症度を調べることにした。

 調査対象は、2020年3月5日~23日までにCOVID-19と診断され、Humanitas Clinical and Research Hospitalに入院していた患者。質問票を用いて、調査時点で入院中の患者、または退院した患者には電話で、副鼻腔症状や味覚と嗅覚の障害について回答してもらった。質問票にはイタリア語版のSino-Nasal Outcome Test 22(I-SNOT-22)を使用した。これは22項目の副鼻腔関連症状について、0点(全く問題なし)から5点(最悪の状態)までの6段階のどれに当てはまるかを回答してもらうものだ。前半の12項目は、鼻づまり、咳、耳痛など副鼻腔に直接関連する症状で、後半の10項目は睡眠不足や集中力がないなどの関連症状を評価する。

 主要評価項目は、COVID-19診断前の副鼻腔症状の有病率とした。また、スコア0点(症状なし)、1~3点(軽症)、4~5点(重症)の3段階に分類して、重症患者と関連がある要因を検討することにした。

 期間中に著者らの病院に入院した患者は359人いた。このうち死亡した患者41人、気管内挿管や換気補助され回答できない患者35人、退院後に電話連絡できなかった76人、参加を拒否した3人を除く、204人から回答を得た。204人の平均年齢は52.6歳で、男性の割合が53.9%だった。

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