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JAMA誌から
全身の炎症を起こしたCOVID-19小児患者の症例
米国では川崎病やTSSに似た症状と異なる特徴の両方あり

 小児のCOVID-19発症は成人に比べ少ないと考えられているが、まれにCOVID-19関連と見なされる川崎病または毒素性ショック症候群(TSS)の特徴を示す小児患者の発生が報告されている。米国Columbia大学Irving医療センターのEva W. Cheung氏らは、COVID-19に感染し、重度の炎症性疾患を起こしたニューヨークの小児患者17人の特徴を分析し、JAMA誌電子版に2020年6月8日に報告した。

 分析対象に含めた患者は、以下の条件に当てはまる場合とした。1)年齢は21歳以下で、2)4月18日から5月5日までにColumbia大学Irving医療センターまたはNew York-Presbyterian Morgan Stanley小児病院に入院し、3)発熱が持続し、全身性の炎症、ショック、末梢臓器の機能不全がある、または川崎病やTSSに類似した症状が見られ、4)ごく最近のSARS-CoV-2感染が、RT-PCR検査または抗体検査(感度96%、特異度93%)により確認された患者。入院中に血液検査と生化学検査、重複感染症の検査、炎症マーカーの検査、心機能検査(心電図、経胸壁心エコー)を行った。

 条件を満たす患者は17人で、平均年齢は8歳、範囲は1.8~16歳まで、8人が男児、12人が白人だった。3人に軽い喘息があったが、それ以外の患者は発症前には健康だった。全員に中央値で5日間の発熱があり、14人は消化器症状を経験、うち1人は画像検査で回結腸炎が見つかった。皮膚粘膜に変化が見られた患者が多く、発疹が12人に、結膜炎が11人に、口唇の発赤/腫脹が9人に見られた。3人は受診時に低酸素状態で、13人はショックを起こした。14人は胸部放射線画像に異常が認められた。最も多かったのは両側間質のすりガラス陰影だった。8人が川崎病の診断基準に合致し、5人は不全型川崎病の基準を満たした。

 8人はPCR検査で陽性であり、9人は血清学的検査で陽性だった。炎症マーカーの濃度はすべての患者で上昇していた。また、12人がリンパ球減少症で、11人には好中球の左方移動、14人にはトロポニンT値の上昇、15人にはNT-proBNP値の上昇が見られた。重複感染は少なく、陽性を確認したのは3人のみだった(EBV、パルボウイルス、A群レンサ球菌)。

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