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Lancet誌から
COVID-19を発症した癌患者の危険因子を探る
ECOG-PSスコアなど癌患者特有の要因も候補に

 米国Advanced Cancer Research Group社のNicole M Kuderer氏らは、COVID-19を発症した癌患者928人について、30日死亡率や死亡の危険因子について検討し、癌患者ではECOG-PSスコア高値や、寛解を達成していない活動性の癌なども独立した危険因子になり得ると報告した。結果はLancet誌電子版に2020年5月28日に掲載された。

 癌患者は、受けている治療によって、また医療機関を訪れる頻度が高いために、SARS-CoV-2に感染するリスクや、COVID-19が重症化するリスクが高い可能性が指摘されている。しかし、これまでの研究はいずれも少人数の患者についての報告で、結論を多くの癌患者に一般化することは難しかった。

 そこで著者らは、Vanderbilt大学医療センターが中心になって、2020年3月17日から運用を開始したCOVID-19 and Cancer Consortium(CCC19)データベースに登録された患者データを活用することにした。CCC19は、浸潤性の固形癌や血液癌の患者、または過去にそれらの病歴がある18歳以上の成人で、COVID-19と診断された患者を対象にデータを集めている。

 この研究では、3月17日から4月16日までにCCC19に登録されていた患者を対象に、5月7日まで経過を追跡することにした。組み入れ基準は、米国、カナダ、スペインの居住者でSARS-CoV-2感染が確定した患者とし、臨床的にはCOVID-19の可能性が高いものの検査で確定していない患者は除外することにした。侵襲性の低い癌や上皮内癌の患者も分析対象から除外した。

 利用したデータは、人口動態的条件、COVID-19の経過、癌治療の必要性、4週間以内の手術歴、癌の種類、寛解か活動性か、ECOGパフォーマンス状態、癌の治療法、COVID-19の治療に使用した薬、など。

 主要評価項目は、COVID-19の診断から30日以内の総死亡率に設定、副次評価項目は、重症の疾患(死亡、入院が必要、ICU入院が必要、機械的換気が必要のどれか、または複数に該当)、入院、ICU入院などとした。

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