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NEJM誌から
炎症性疾患はCOVID-19の転帰に影響しない?
関節リウマチや乾癬性関節炎などがある86人のCOVID-19患者の成績

 サイトカインを標的とする生物製剤や、他の炎症調節薬を長期使用している免疫介在性炎症性疾患患者がCOVID-19に罹患した場合の、アウトカムに関する報告はほとんどなかった。米国New York大学のRebecca Haberman氏らは、ニューヨーク州のCOVID-19症例の中から、関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、炎症性腸疾患、その他の関連する疾患の患者に注目し、それら疾患の存在と発症まで長期間受けていた抗サイトカイン療法は、COVID-19の治療成績と関係していなかったと報告した。結果は、NEJM誌電子版に2020年4月29日に掲載された。

 COVID-19患者の転帰不良(入院、機械的換気の適用、死亡など)に、炎症性サイトカインの暴走が関与する可能性が示されて以来、リウマチの治療に用いられているヒドロキシクロロキンや、IL-6阻害薬のような抗サイトカイン療法をCOVID-19患者に適用する臨床試験が行われている。これらの薬剤を日常的に使用している免疫介在性炎症性疾患(関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、乾癬、炎症性腸疾患、その他の関連する疾患)の患者がCOVID-19を発症した場合に、どのような影響が及ぶのかを検討するために、著者らは、COVID-19と診断された、または強く疑われる症状があった時点で、抗サイトカイン生物製剤または他の炎症調節薬、もしくはそれら両方を使用していた成人患者を対象として、前向きケースシリーズ研究を行った。

 New York大学Langone Healthで、2020年3月3日から4月3日まで、免疫仲介性炎症性疾患で、症候性のCOVID-19と確定診断された59人と、高度疑い例と見なされた27人の患者を対象に、発症から平均16日間追跡した。86人(平均年齢46歳、女性が57%)のうち、14人(16%)が入院し、72人(84%)は外来で治療を受けていた。

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