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緊急寄稿◎ある呼吸器内科医の仮説
COVID-19重症化の謎とマイクロバイオーム関与の可能性
徳田均(JCHO東京山手メディカルセンター)

2020/05/14

とくだ ひとし氏○1973年東京大学卒。癌研究会付属病院(現、がん研有明病院)、結核予防会結核研究所付属病院(現、複十字病院)などを経て、1991年より社会保険中央総合病院(現、JCHO東京山手メディカルセンター)呼吸器内科部長。現在も非常勤ながら臨床の最前線に立ち続けている。(写真:秋元 忍)

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)には、これまでの医学の知識では説明できない不思議な特徴が数々ある。感染しても大部分の人は無症状~軽い上気道炎症状だけで終わるが、なぜ一部の人のみが重症化するのか? その重症化因子として、高齢、糖尿病は分かるとしても、高血圧や肥満など、通常は感染症のリスク因子とは考えられない疾患が浮かび上がっている。それらがどうしてリスク因子たり得るのか?などなど。 

 私は市中病院で呼吸器内科診療に携わってきた一臨床医である。しかし疾患、特に呼吸器感染症の病態については人一倍関心を持ち、常に海外の基礎的研究に目を配ってきた。COVID-19の病像についての様々な疑問について、現在続々と発表されている論文を読み、考え、これまでの臨床医としての経験も踏まえて、この疾患の病態についてある仮説を抱くに至った。

 この仮説は、いまだ世界のどの研究者からも医師からもほとんど⽰されていないものではあるが、しかしこう考えると新しいアプローチの道が見えてくる可能性もあることから、この機会にそれを提示したい。病態の理解は、治療戦略の組み立てにも直結する問題だからである。
※現在までに唯一の論文として,豪州の研究グループから出た5月1日付けのものがある( Kalantar-Zadeh K. et al. ACS nano 1 May 2020.)。

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